2011年 06月 16日
「瞬間」の緊張と出会いを生きがいに
d0140135_9343665.jpg みんな、おはよー!今日は、85歳で初個展を開いた 矢野茂夫さんのお話です。1925年(大正14年)中国・大連に生まれ、終戦後の46年、父親の郷里だった信州に引き上げ、電気管理技師の資格を得ました。戦時中は教育召集で1年間訓練を受けたが出兵は免れ、多くの仲間を見送ったそうです。国のために散ったそんな仲間たちと今回の大震災の犠牲者が重なり、日々胸が痛むとのこと。「少しでも手助けになれば」と、展示作品の中でも気に入っている写真をポストカードにして個展会場で販売し、義援金として寄付。「年のせいか犠牲者を思うとつらくて」。思いをはせるだけで目頭が熱くなるそうです。就職して最初の赴任地は石川県小松市。古都の美しい風景を写したくて蛇腹のオリンパスシックスを購入したのが1953年(昭和28)。見よう見まねで技術を学び、フィルムの現像、焼付けも自分で行いました。「とはいえ社宅ですから暗室なんて造ることもできません。家族が寝てから電気を消して窓に暗幕を引いて作業するわけです。土曜の夜から翌朝まで徹夜で。写真が浮かび上がる時のドキドキ感がなんとも言えず、昇る朝日が心地よかった」とおっしゃっています。
 1960年(昭和35年)北海道に異動し、ここでも景色の美しさに魅せられ、あちこちでシャッターを切りました。2年後、新聞社主催の北海道風景コンテスト「厳寒の支笏湖」が入選、さらに3年後、別の新聞社主催の札幌雪祭りコンテスト「モデル嬢」が特選に輝き、豪華賞品を手にして写真のとりこになりました。そして「さあ、本腰を入れるぞ」と思ったのもつかの間、時代は建設ラッシュへ。好景気とともに公共施設が次々と建設され、電気管理の仕事も増加し、結婚して3人の子どもにも恵まれ、仕事と養育に追われる中で転勤も続いたそうです。
d0140135_935296.jpg 転校を繰り返す子どもたちを思えば写真は二の次、スナップ写真程度にとどまる月日が過ぎ、気がつけば65歳の定年が見える年になっていました。「せめて足腰が動くうちに」と海外撮影旅行を企画したのは67歳の時でした。70歳までの嘱託勤務とはいえ仕事は多忙で、長い休みを取るために仕事を前倒しでこなして実現させた初の海外撮影は92年(平成4年)1月のパリ、ロンドン、ローマ、ジュネーブ、モンブラン、シャモニー、バチカン、アムステルダムなど。2年後の1月に69歳でパリ、マドリード、トレドを訪ね、同年9月にはニューヨーク、ナイアガラなど。さらに70歳で待望のモロッコに足を延ばし、以後、2004年に生まれ故郷の大連を訪ねるまで香港、マカオ、ハワイなど各国で撮影しました。「出会いの一瞬を待って写しますから、忙しい観光ツアーでは難しいですよね」と。写したいのは単なる風景ではなく「その国の風土」。長い歴史や人々がつむいできた土地の暮らしを切り取ること。そんな海外撮影の写真などを再び出品したのが茨城二科展写真部。1994年に初出品して入選し、以来昨年まで連続入選。そのうちの1999年の作品「蛇使い」(モロッコで撮影)は奨励賞に輝き写真家の故秋山庄太郎氏にも称賛されました。また、1993年の銀座フォトコンテストではショーウインドーに映りこんだ一瞬をとらえた「幻想」で最優秀賞を受賞。雲の動きを待った2時間がかりの力作は偶然が味方してくれました。運転免許を持たず、現役のころは仕事現場までひたすら歩います。健康の秘訣はどうやらそこにあるようです。今も30分以上の散歩は欠かさず、早寝早起きを心掛けているそうです。
 最近は海外より身近にある自然や動物など日常の被写体に興味があるとのこと。原点とする「光と影」を計算し、フィルム写真にこだわりながらの撮影は枚数こそ減りましたがシャッターを切るときの緊張感は変わらないそうです。「まるで検査を終えて最初の電気を流す時の心境と同じ」。そんな写真人生を支えてくれた家族は妻と子ども3人に孫5人、ひ孫1人が増え、カメラは7台を数えたそうです。これからも美しいお写真を撮り続けていって欲しいですね。
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by isao1977k | 2011-06-16 00:57 | 茨城県 | Comments(13)
Commented at 2011-06-16 04:50
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by rikiji2002 at 2011-06-16 05:30
素晴らしい!
Commented by barber-mary at 2011-06-16 05:39
私も、かくありたいと思います。くーちゃんも、頑張ってるし…
みなそれぞれ違う環境の中で、出来る事をやればいいと思うよ。
自分らしく生きるしかないよ。全てを受け入れてさ。
今日もがんばっぺ。
Commented by shizuo7f at 2011-06-16 06:17
凄いなぁ~。
85歳で初個展。
年齢は関係ないよね、夢に向かってまっしぐら。

わかります、写真が浮かび上がる時のドキドキ感。
色々違うけど、どきどきワクワクある暮らし。
く~ちゃん、これがいいんだよね。
Commented by megumin321 at 2011-06-16 09:14
幻想・・素敵な作品ですね・・・ ハリ-ポッターの世界のような・・・  お好みのお菓子があるのですね。。個性がかわいいです・・・♪「
Commented by mark_blues at 2011-06-16 09:50
「せ」す

おちつかないとこがまた
かわいい (。・_・。)ノ♪
Commented by mariko789 at 2011-06-16 11:09
くーちゃん、おはよう~♪

85歳で初個展を開いた 矢野茂夫さん、素晴らしいです!!!
勇気を頂きました。
「瞬間」の緊張と出会い、原点とする「光と影」を計算し、
写真の真髄と思います。

はっちゃん、ななちゃん、好きなおやつが違うのね~~
はっちゃんも、どんどんリラックスしてきたようで、良かったね!♪
Commented by ぱせり at 2011-06-16 11:22 x
すごいね! こういう人はワタシなんかよりずっと若い精神をもってるなーって素直に感動するだです~!!
Commented by pcvhirose at 2011-06-16 19:18
今晩は。
行動力と活気に溢れていて何時までも若い。
素晴らしい人がいるのですね。
ところで体調は如何ですか?
Commented by スイミー at 2011-06-16 21:55 x
確かにデジカメはフィルム式より疎かに
シャッターを押しているような気がします。
それが良い点でも有りますが・・・
Commented by 「キングしろたん」 at 2011-06-16 22:28 x
ナナちゃんとはっちゃん
ほんとに好みも性格も違いますね
個性豊かで将来が楽しみです
Commented by alice at 2011-06-16 22:38 x
お久しぶりです! 元気ですか?

凄い人ですね!
見習わなくてはいけませんね(^_^)
Commented by 華菜 at 2011-06-16 23:31 x
素敵な方なんですね(*^_^*)
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